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『オレンジの壺』 [読書]

宮本 輝『オレンジの壺』
オレンジの壺 上  光文社文庫 み 21-2

オレンジの壺 上 光文社文庫 み 21-2

  • 作者: 宮本 輝
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 文庫


久しぶりにちゃんと読み返してみた。ななめ読みでなく読破したのは、おそらく10年ほど前にはじめて読んだ時以来。
高校時代に友人が『ドナウの旅人』を気に入って、薦めてくれたのに読んでいなかったことを思い出したのは、確か就職して少し経った頃。読了後に、大学からの別の友人に感想を洩らしたところ、なら『オレンジの壺』も読んでみたらと貸してくれたのが出会い。

『ドナウの旅人』の感想は、「高校生の時に読まなくて良かった。」
思春期の私が読んでいたなら、きっと読後のもやもやに耐えられず、二度とこの作者の本に手を出さなかっただろうな、と思った。10年前の私は『ドナウの旅人』について、「まあ、わからなくはない。」と思えるほどにはなっていたから『オレンジの壺』も読んでみた。

感想は、『ドナウの旅人』以上にもやもやを抱え、でもそのもやもやを消化できない私はまだ大人ではないのだなぁと、変に納得した。もやもやの大部分は物語の謎に対する主人公の回答が、物足りないからなのだけれど、それを除いたとしても主人公に共感できなかった。でも主人公に共感できなくても、小説そのものを理解することができれば、もう少し大人になれるかなと思ったのだ。

前回は主人公よりも若かったけれど、今回は結構年上になっている。さて、感想は…
やっぱりまだまだかなぁ。

友人に本を返した後、わざわざ自分用に買ったのは、こうやって何年かおきに読み返して、過去の自分を思い出すためだったのかと、思ったりもする。
『ドナウの旅人』ももう一度読んでみようかな。でもあの本はもう手放しているし、何より長いんだよな。。。

この小説家の大ファンというわけではなく、どちらかというと苦手意識があったりするけれど、『オレンジの壺』はこの先も手放さないだろうな。
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